山村住民による新たな"村おこし"の動き 2
以下、順に、時期的に早期の事例を中心に、その内容を概観しておきましょう。
まず生産環境の開発・整備にかかわる村おこしの代表例として龍山村森林組合(静岡県)をとり上げると・・・
同組合は、米の自給もできない林業だけの、しかも村外所有が支配的な小山村にあって、すでに60年代の前半から現組合長A氏を先頭に、山林業者を組合に組織し、森林の造成と伐出の受託事業を中心に村おこしを展開してきました。
この間、70年には主婦を対象に縫製工場を開設。
ついで農家にはシキミなど花木の育成を奨励し、73年からは都市の住宅需要者と直接手を結ぶべく住宅の生産・販売会社を創設し、同時に除間伐材対策として小径木加工工場を設置するなど・・・
森林組合による地域に適した多面的で総合的な"仕事づくり"をてことして、今日まで村おこしの運動を推進してきました。
この最先進森林組合による仕事づくり・村おこしの発展の推進力となったのは、卓抜したリーダーA氏の"過疎への挑戦"の熱情。
それに、山村「協同組合社会」の建設という氏独自の理念であったと言っていいでしょう。
ちなみに、本村や大山町(大分)、阿南町(長野)、南木曽町(長野)、湯布院町(大分)、沢内村(岩手)などのように、高度成長と激しい過疎化のただ中で、あえて"過疎化に挑戦"し、仕事づくりと村おこしを早期に展開してきた地域では、強い個性と創意に満ちた構想力をもったリーダー(一人とはかぎらない)の活動が、とくに大きな役割を果していることが多いのです。