これからの林業
社会的要請である森林の環境資源としての効用をいかに維持し、強化するかということも急速に重要性を増してきています。
前者は直接的効用であり、後者は間接的効用と表現するにしても、ともに森林資源からもたらされるものであることに変わりはありません。
しかし前者は伐採することに始まり、後者は通常伐っては効果を減少させるものであるから、両立はできないと思われるかもしれません。
ところが、恒続林思想によって森林生態系が健全に維持され、高伐期の択伐あるいは小面積ずつの皆伐方式が採られれば木材生産も増大し、環境条件も向上して、両者が見事に両立できるのです。
故中村賢太郎博士は、森林の効用は
「新植地ではマイナスであって、成林後でもわずかしか効用はないが、高齢になると天然林に劣るものではないから、伐期齢を高くして立木材積即ち蓄積を多くすることが林業経営の理想である」
・・・と述べ、さらに四高林業と称して「高伐期、高蓄積、高品質、高生産」が林業の理想であるともいっています。
これからの林業は土壌の生産と改良により地力の維持増進を図り、公益性を重視しながらできるだけ自然の力を活用して生産費を節減し、伐期齢を高くすることによって生産性を高め、価値の高い優良林をつくっていくことが林業の生き残り・・・
さらには発展への条件であると考えます。