ムーラン・ド・ラ・ギャレット

「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」 1886年 ベルリン国立美術館
この作品は、ゴッホがパリを訪れて半年ほど経過した1886年の10月に制作されました。
パリの小高い丘の上にあり、現在は観光名所としても人気のあるモンマルトルの庶民的なキャバレー『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』の風景が描かれています。
このムーラン・ド・ラ・ギャレットは、印象派の巨匠ルノワールによって残される同じタイトルの作品でも良く知られていますよね。
ゴッホはパリ滞在時に知り合い、友人となったアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックらと共にたまにムーラン・ド・ラ・ギャレットへ出かけていたようです。馴染みのある場所だったんですね。
この時代のモンマルトルは都市開発の真っ只中。
この作品で表現されている退廃的で重々しい、荒涼とした雰囲気や質素な印象は、都会的な一面と田舎的な一面が混在した当時のモンマルトルの実態がよく表されている、と言われています。
ゴッホの作品の特徴であるカラフルな色彩が、この絵では見られませんよね。